日本では、まだあまり知られていない子供の歯科矯正。
アメリカでは7歳までに、ほとんどの子供が歯科矯正を受けていることをご存知でしょうか?
実は、歯科矯正は小学校入学後すぐの年齢から行い始めることが、理想的なんです。
今回は、子供の時から矯正を始める9つのメリットをご紹介します。
目次
メリット①「治療費が抑えられる」
歯科矯正は公的医療保険の対象外となるため、治療費はかなり高額になることが知られています。
大人の歯科矯正は、平均では100万円程度かかると言われていますが、子供のうちに行うと50万円程度で収まる場合もあるんです。大人の半額ほどの金額ですね。(クリニックや歯の状態にもよります。)
また、子供の頃から気になっていた歯並びを、成長してすべて永久歯になるまで放置してしまうと、歯並びの問題が複雑化し、より高度な治療・高額な治療費が必要になってきます。そのため、継続して治療を行っていく場合も、その年齢・成長時期によって、早い段階からできる矯正をしていく方が、結果的に治療費を抑えることができるのです。
とはいえ、数十万円でも大きなお金がかかることなので、悩んでしまいますよね。
もし一括で支払うことが難しければ、各社のデンタルローンを利用することも1つの手段です。(※審査に通る必要があります。)デンタルローンは比較的金利が低く設定されている場合が多いため、治療費の負担を減らすことができますよ。
また、子供の歯科矯正は無条件で医療費控除の対象となりますので、確定申告の際に還付金が戻ってくる場合があります。
大人の場合は機能回復(咀嚼改善・発音改善など)の為の矯正のみしか医療控除の対象とならないため、早い年齢で矯正を始めることをおすすめします。
(※子供の歯科矯正として扱われるのは、一般的には中学生くらいまでの年齢になります。詳しくは、ご自身の管轄の税務署で確認してください。)
メリット②「マウスピースは負担が少なく、使いやすい!」
子供の歯は柔らかく、動きやすいため、矯正治療は主にマウスピースを用いて行われます。「インビザライン」や「クリアアライナー」といった器具が主流です。成人の矯正でよく使用される「ワイヤー矯正」と違って、少しずつ矯正していくため痛みは少なく済みます。
マウスピースは透明で目立ちにくく、食事の際などは自分で取り外しができるため、子供でも扱いやすくなっています。
クリニックによっては、マウスピースを作る際に、ラメや好きなモチーフを使って、オリジナルのマウスピースを作れるところもあるようです。
おしゃれに敏感な女の子でも、楽しんで矯正治療ができそうですね。
また、夜間にマウスピース(ナイトガード)を使うことにより、歯の矯正の他にも、歯ぎしりや歯のすり減りを防止することができます。
装着してテープなどで口を閉じて寝ると、自然な鼻呼吸を促進させる効果もありますよ。
メリット③「子供の歯科矯正は、治療期間が短い」
子供の歯は成長段階であるため、その発達具合を見つつ、部分矯正となる場合があります。
そのため、歯並びの状態が複雑化した大人に比べ、段階ごとの治療期間は短くなります。
状態によっては、1期間の矯正治療が、数か月で完了することもありますよ。
矯正が終わったら、後戻りを防ぐためにリテーナーを正しく装着しましょう。
また、ワイヤー矯正の場合は1か月に1度ほど通院して、ワイヤーを締める治療が必要となりますが、マウスピース矯正の場合は、慣れれば2~3か月に1回の通院になります。
お子様の勉強や習い事の予定を妨げることなく通院できますよ。
メリット④「抜歯しなくても治療ができる」
矯正治療は、永久歯が生えそろってから始めようと考える方が多くいらっしゃいます。
しかし、段階を踏んで大人の歯に生え変わった後だと、歯科矯正の難易度は上がります。
きれいに歯を並べるために、抜歯をして歯並びを整えなければならなくなるかもしれません。
せっかく生えてきた永久歯を抜くことは、あまり考えたくないですよね。
子供の矯正治療は、永久歯が生える場所を確保し、誘導するための治療をするので、抜歯をしなくても歯並びを整えることができます。
6~7歳になれば、まだ生え変わり前の段階でも、レントゲンで歯茎の中にある永久歯が確認できるようになります。
この時点から矯正治療を開始すれば、これから生えてくる永久歯の位置や状態を確認し、隙間を確保するなどの前対策ができます。
そのため、子供のうちから早めに治療を始めるのがおすすめです。
メリット⑤「歯科矯正によって、顎の骨格も整えられる」
成長期の子供は、歯だけではなく、骨格も成長していきます。
生えてきた永久歯が大きく、顎とのバランスが取れないことで、歯並びが悪くなってしまうパターンもあります。
そういった場合は、拡大装置を使って上顎を広げる矯正を行います。
顎の骨格は、将来的に見た目にも影響するので、早めに歯科医師に相談することが大切です。
小さいうちから矯正を行うことで、「外見を気にするようになる思春期までに歯並びを正す」ことができるというメリットもありますよ。
メリット⑥「虫歯になりにくい」
小児期に歯並びが悪いと、歯磨きをした際の磨き残しが多く、虫歯や歯周病の原因になりやすいと言われています。
よい歯ブラシや効果の高い歯磨き剤を使用しても、磨き残しがあれば効果は半減してしまいますよね。
歯列矯正は歯並びの凸凹を減らして、日々の歯磨きをしやすくするメリットがあります。
メリット⑦「永久歯矯正の土台を作る」
乳歯から永久歯に生え変わる頃の矯正(第一治療期)は、中学生以降(第二治療期)に矯正をする際の土台となります。
乳歯の頃からきちんと対策を取っておくことで、その後に永久歯を矯正する必要が出てきた際も、治療がしやすくなります。
メリット⑧「学力と歯並びは比例する」
歯並びは骨格と密接な関係があり、骨格は、姿勢・視力にも影響を与えます。
また、噛み合わせを良くし、食事をよく噛んで食べることができると脳の活性化にもつながるため、歯並びの良い子は学習能力が高くなる傾向があります。
歯並びの良し悪しが、お子様の成績に影響を及ぼしている可能性もありますので、気になる場合は歯科を受診することをおすすめします。
メリット⑨「食生活や舌癖、悪習壁を治す」
子供の歯はとても柔らかい為、噛み癖や舌癖で、歯並びが悪くなってしまうことがあります。早めに歯科受診をし、悪習壁を意識的に治すことが、歯並びをきれいにすることにつながっていきます。
歯科によっては、器具を使った矯正治療だけではなく、正しい嚥下の仕方の訓練など、独自の治療プログラムを取り入れているところや、食生活についてのアドバイスを行っているところもあります。
歯を整えることは、健康や体全体の発達にもよい影響を与えてくれますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
子供の頃から歯科矯正を始めることには、たくさんのメリットがあります。
まずは歯科検診を受けて、お子様の歯の状態をしっかりと把握しましょう。