すきっ歯はそんなに目立たないからと、治療を先送りにしていませんか?
すきっ歯は、出っ歯より人の印象に残りやすいと言われくらいです。
つまり、すきっ歯は目立つ歯並びだということです。
すきっ歯が目立つと聞くと、治したい!という気持ちもある反面、どんな治療法になるの?
治療は大変?といった悩みも出てくるのではないでしょうか。
そこで、この記事では、すきっ歯の治療方法について解説していきます。
是非、治療の参考にして下さい。
目次
1 すきっ歯はどうやってなるの?
そもそも、すきっ歯とは歯と歯の間に隙間のことです。
すきっ歯にも種類があって、全体的に歯の隙間があるすきっ歯や前歯の中心だけ隙間がある(正中離開)すきっ歯などがあります。
日本人は特に歯並びが悪い人が多く、10人に1人はすきっ歯な人がいると報告されています。
さて、すきっ歯になる原因には、歯のサイズと顎のサイズが関係しています。
・歯に対して顎が大きい
・顎に対して歯が小さい
上記のように、どちらかに大きさの問題があると、隙間が空いてすきっ歯になりやすいのです。
他にも、先天性や後天性の原因で、すきっ歯になります。
次から詳しい原因を見ていきましょう。
1-1:先天的原因
先天的原因とは、生まれつき持っている歯や骨格の形が原因になることです。
すきっ歯になる先天性の原因は、次の4つです。
・永久歯の数が少ない
・歯が小さい
・過剰歯がある
・上唇小帯が長い
・永久歯の数が少ない
乳歯(子供の歯)は全部の歯が生えたのに、永久歯(大人の歯)の生える本数が足りないことがあります。
生えてくる永久歯が足りない場合は、歯が並ぶスペースが余って、歯と歯の間に隙間ができてしまいます。
・歯が小さい
生まれつき、歯が小さく生えてくることを矮小歯(わいしょうし)と言います。
歯が通常の歯より極端に小さいので、歯と歯の間に隙間ができて、すきっ歯になります。
・過剰歯がある
過剰歯とは、歯が生えてくるのとは別に、顎の骨の中に歯が埋まっている状態のことです。
過剰歯が骨の中にあることで、永久歯の成長を妨害して、正しい位置に生えてこなくなります。
正しい位置に歯が生えないので、歯と歯の間の間隔が広くなるのです。
・上唇小帯が長い
上唇小帯とは、上唇の中心にある小帯のことで、この上唇小帯が歯の間まで入り込んでいるとすきっ歯になります。
1-2:後天的原因
後天的原因とは、生まれた後の習慣や症状が原因になることです。
すきっ歯の後天的原因は次の2つです。
・歯周病
・悪習癖
・歯周病
歯周病が原因で、すきっ歯になることがあります。
歯周病は、歯以外の組織が病気になることで、歯を支えている骨が溶けると同時に、歯茎も下がってしまいます。
歯茎が下がると、今まで歯茎で埋まっていた部分が露出するので、隙間が空いているように感じるのです。
・悪習癖
うつ伏せで寝たり、頬杖を付く癖があったり、舌で歯を押したりする癖がありませんか?
悪い癖が原因で、顎の成長が妨げられたり、歯が正常な位置に生えてこなくなったりすることで、すきっ歯なる口の環境を自ら作り出しています。
2 すきっ歯でいる「デメリット」
すきっ歯の状態でいると、次のようなデメリットがあります。
2-1:見た目
見た目の印象を気にして極力、歯を見せないように生活しているのではないでしょうか。
2-2:虫歯や歯周病になりやすい
すきっ歯の歯並びは、虫歯や歯周病になりやすいです。
歯と歯の間の微妙な隙間は、歯ブラシが当てにくく、汚れを除去するのが難しくなります。
歯磨きしにくい分、汚れが隙間に残るので、虫歯や歯周病になりやすいのです。
2-3:発音障害が起こる
例えば、前歯のすきっ歯(正中離開)の場合では、前歯の隙間から音が漏れるので、言いたい発音とは違う発音になることがあります。
他には、「サ行」が言いにくくて、舌っ足らずのような話し方になりがちです。
2-4:食べ物が詰まりやすい
すきっ歯は、隙間に食べ物が詰まりやすいです。
そのため、食べ物が詰まるのがストレスに感じる方もいます。
3 すきっ歯の治療方法は「4つ」
すきっ歯を治療する方法は、大きくわけて次の4つです。
・ワイヤー矯正
・マウスピース矯正
・ラミネート
・ダイレクトボンディング
治療内容を詳しく見ていきましょう。
3-1:ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、一般的な矯正の治療法で、金属のワイヤーとブラケットを歯の表面に固定して歯並びを整えていく方法です。
すきっ歯の範囲が全体ではなく、一部分だけの場合は、金属のワイヤーを使った部分矯正が適応になることもあります。
また、金属の矯正装置を表の歯に取り付けるのに抵抗がある方は、裏側矯正と言って、歯の裏側にワイヤー矯正をする治療方法があります。
裏側矯正は、矯正装置を付けているのが見た目から、わからないので、見た目を気にせずに生活することが可能です。
3-2:マウスピース矯正
マウスピース矯正とは、透明のマウスピースを歯にはめて、歯並びを綺麗にしていく方法です。
治療内容は、約2週間に1回のペースでマウスピースを交換するだけです。
また、マウスピースは透明なので、見た目を気にする必要もありません。
3-3:ラミネート
ラミネート治療は矯正治療ではありません。
すきっ歯の表面を約0.5ミリ削って、その上に薄いセラミックを貼り付ける治療法です。
セラミックと言って陶器のような素材を使用しているので、変色することもなく、耐久性や強度も歯と同じくらいあります。
3-4:ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディング治療も矯正治療ではありません。
歯と歯の隙間に特殊なレジンを詰めることで、すきっ歯を改善する治療法です。
ダイレクトボンディングの特徴は、歯を削る必要がないことです。
詰める時に使われるレジンには、セラミックの粒子が含まれているので、歯に近い透明感をだすことが可能で、見た目が綺麗に仕上がります。
4 すきっ歯を改善する「メリット」
すきっ歯を治療すると、次の嬉しいメリットがあります。
・見た目が良くなる
・食べ物が詰まりにくい
・噛み合わせが良くなる
それぞれ、詳しく紹介していきます。
4-1:見た目が良くなる
すきっ歯では無くなって、見た目が良くなります。
今まで気にしていた見た目が良くなると、表情や気持ちが明るくなります。
4-2:食べ物が詰まりにくい
食べ物が詰まるストレスがなくなるので、集中して食事を楽しむことができます。
4-3:噛み合わせが良くなる
ワイヤー矯正やマウスピース矯正の治療をして、すきっ歯を治した場合には、噛み合わせが良くなります。
悪い噛み合わせは、頭痛や肩こりを引き起こす原因にもなります。
すきっ歯を治療をして、噛み合わせを正しい位置にすることで、噛みやすくなり病気になる原因を防ぐことができます。
5 すきっ歯は自然には治らない
すきっ歯は、自然に治ることはありません。
治療が必要になります。
現在では、すきっ歯を改善する治療方法が多くあるので、自分にあった治療方法を選ぶことができます。
まずは、担当医に相談するところから始めましょう。
きっと、見た目以上に、人生が変わりますよ。