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マウスピース矯正「インビザライン」と「アソアライナー」はどう違う?

見た目の良さからマウスピース矯正をしたいと、考えている方も多いと思います。

 

マウスピース矯正には、いくつか種類があって、多くの歯科医院で使用されているのが「インビザライン」と「アソアライナー」です。

 

しかし、どちらか一方しか取り扱っていない歯科医院もあり、どちらが良いのか悩んでいる方もいるでしょう。

 

そこで今回は、マウスピース矯正「インビザライン」と「アソアライナー」の違いや特徴について解説していきます。

 

最後には、両方のマウスピースで共通する部分も記載しているので、是非、矯正治療の参考にして下さい。

1 部分矯正から全体矯正までできる「インビザライン」

インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社が1999年に開発した、マウスピース型矯正装置です。

 

日本では、2006年からインビザラインの導入を開始しています。

 

また、インビザラインのマウスピースは、現在まで世界100ヶ国以上の国で900万人の方が使用していて、症例数が豊富です。(2020年10月)

 

アソアライナーとの違いは、次の通りです。

 

・型取りが1度だけ

・通院回数が少ない

・装着感が抜群

・装着時間が20時間以上

・適応範囲が広い

・治療費が高額になることがある

・子どものマウスピースシステムがある

 

それぞれについて、詳しく解説していきます。

1-1:型取りが1度だけ

インビザラインは、最初の型取りだけで、最終的な歯並びまでのマウスピースを作製することができるので、何度も型取りをする必要がありません。

 

1-2:通院回数が少ない

インビザラインで矯正する場合には、頻繁に歯科医院に通う必要がなく、2~3ヶ月に一度の通院だけで済みます。

 

インビザラインは、一度の型取りで20~40個のマウスピースを作製できるので、時間がなく忙しい方でも続けやすい矯正システムになっています。

 

また、患者さんの負担が少なく済むような優しいシステムになっているのが、多くの歯科医院で使用されている理由です。

1-3:装着感が抜群

インビザラインは、歯だけを覆う形になっています。

歯茎や粘膜には、マウスピースが触れないので口の中の違和感が少なく、快適に過ごすことができます。

1-4:装着時間が20時間以上

インビザラインの装着時間は、20時間以上が必須です。

マウスピースには、スマートトラックという素材が使われています。

 

弾力性があり密着性も高く、歯にフィットするようになっていて、長時間マウスピースを付けていても不快感が少ないのが特徴です。

1-5:適応範囲が広い

インビザラインシステムは、大きくわけて2種類の矯正方法で使用できます。

 

・部分矯正(一部だけの歯を動かして歯並びを整える矯正方法)

・全体矯正(全体の歯を移動させて歯並びを整える矯正方法)

 

インビザラインでは、一部だけの歯並びの改善全体を動かす必要性がある全体矯正のどちらでも使用可能です。

 

なお、歯を抜く必要がないケースや軽度の歯並びといった口の状態が、インビザラインの対象になります。

1-6:治療費が高額になることがある

インビザラインのマウスピースの費用相場は、次の通りです。

 

・部分矯正:30~40万円

・全体矯正:70~100万円

 

インビザラインは、専用のソフトを使用したり、アメリカの本社で製作したりするので、コストがかかってしまいます。

 

そのため、他のマウスピースシステムより、費用が高額になりがちです。

1-7:子どもが使用できるマウスピースシステムがある

従来の子どもの矯正は、床矯正といって、小さい入れ歯のような装置を使うことが一般的でした。

 

しかし、インビザラインの技術も進化して、インビザライン・ファーストというシステムが開発されました。

 

このシステムでは、混合歯列期(乳歯と永久歯が生えている時期)にマウスピースを付けることで、永久歯を正しい位置に誘導するのが目的です。

 

ただ、このシステムを適応できる時期が、小学生低学年とかなり限定されています。

 

他にも、6才頃に生える第一大臼歯があるなどの条件が必要になるので、子どもの矯正を考えている方は一度、口の状態を担当医に相談してみましょう。

 

2 日本製のマウスピース「アソアライナー」

アソアライナーは、矯正専門の技工所である、アソインターナショナルという会社が開発した装置です。

 

全てのマウスピースが、全国各地にある技工所で作製されています。

 

インビザラインとの違いは、次の通りです。

 

・数回の型取りが必要

・通院回数が多い

・装着感が劣る

・装着時間が17時間以上

・適応範囲が限定される

・治療費が安く済む

・リテーナーの作製が必要ない

・矯正中に虫歯の治療ができる

 

内容を詳しく見ていきましょう。

2-1:数回の型取りが必要

アソアライナーは、一度の型取りで最終的な歯並びまでのマウスピースを、製作することはできません。

 

ソフト・ミディアム・ハードの3つのマウスピースが1セットになった装置を、7~10日間のサイクルで使用しながら、歯並びを整えていきます。

 

そのため、1セットを使用した後、次の治療段階にいくには、歯型取りをする必要があるのです。

 

ただ最近では、1セット、3セット、5セットというように、セット数を選べるようになったので、以前よりは型取りをする回数が、減らせるようになっています。

 

2-2:通院回数が多い

アソアライナーは、型取りをする回数がインビザラインより多いので、通院する回数も増えます。

 

口の状態やマウスピースのセット数によって、通院回数は変わってきます。

基本的には、1ヶ月に一度1.5ヶ月に一度のペースで、通院するケース多いです。

2-3:装着感が劣る

アソアライナーは、治療段階によって使用するマウスピースが違ってきます。

ソフトやミディアムは、柔らかく使い心地も悪くはありません。

 

ただ、インビザラインと違って、マウスピースが歯茎や上顎の一部を覆うような形になっています。

 

口の中を覆う面積が多い分、違和感があり、慣れるまでに時間がかかることも少なくありません。

2-4:装着時間が17時間以上

アソアライナーは、17時間以上の装着時間が必須です。

2-5:適応範囲が限定される

アソアライナーは、部分矯正で使用されるマウスピース装置です。

 

前歯のガタつきや歯の高さを揃えるなど、大きく歯並びを動かす必要のない、軽度の歯並びの状態が対象になります。

2-6:治療費が安く済む

アソアライナーの費用は、25~70万円が一般的です。

 

アソアライナーのマウスピースは、日本で製造・作製されるため、費用がインビザラインより比較的安く済む場合が多いです。

2-7:リテーナーを作製する必要がない

矯正治療が完了した後には、後戻りを防ぐためにリテーナーを使用するのが基本です。

 

後戻りとは、歯が元の位置に戻ろうとする性質のことで、矯正後に放置していると、後戻りをして元の歯並びになる可能性があります。

 

一般的な矯正治療では、入れ歯のようなリテーナーを使うことがほとんどです。

 

アソアライナーの場合には、使用していたハードタイプのマウスピースをリテーナーとして使用できるので、新しくリテーナーを作製する必要がありません。

2-8:矯正中に虫歯治療ができる

インビザラインは、最初の歯型取りで、治療で使う全てのマウスピースを作製するので、途中で虫歯ができた場合には、治療をすることができません。

 

虫歯の治療をしてしまうと、歯の形が変わってしまい、計画通りに歯が並ばなくなるからです。

 

アソアライナーの場合には、歯並びの段階ごとに型取りをするので、途中で歯の形が変わっても矯正治療に影響がでません。

 

そのため、矯正治療中でも虫歯治療ができます。

3 「インビザライン」と「アソアライナー」で共通すること

インビザラインとアソアライナーでは、次の共通する部分もあります。

3-1:治療期間が把握できる

どちらの矯正システムも、口の状態を専用のソフトでシミュレーションを行い、患者さんが理想の歯並びになるまでの流れを、実際に画像や動画で確認することができます。

 

さらには、歯を移動する流れがシミュレーションでわかるため、おおよその治療期間も把握でき、自分のすきなタイミングで治療を開始することも可能です。

3-2:取り外しができる

インビザラインとアソアライナーは、マウスピース型の矯正装置なので、取り外しが可能です。

 

食事の時や人前で話すといったケースでは、マウスピースを外すことができ、歯磨きのケアもしやすいのが特徴です。

3-3:従来の矯正装置より見た目が良い

従来の矯正治療は、金属のワイヤー装置が主流でした。

しかし金属の装置は、見た目がギラギラと目立ってしまいがちです。

 

一方で、インビザラインやアソアライナーは、透明なプラスチックでできているため、見た目が良く、他人から見ても矯正していることが、ほとんどわかりません。

3-4:矯正治療と同時にホワイトニングができる

マウスピース型の矯正の場合には、マウスピースをホワイトニングトレーとして使用することができます。

 

マウスピースの歯の部分に、ホームホワイトニング用のジェルを入れて装着して使用すると、歯並びをキレイにしながら、理想の歯の白さに近づけることが可能です。

3-5:適応できない症例もある

インビザラインやアソアライナーは、全ての歯並びに適応しているわけではありません。

 

歯の数が少なかったり、歯ぎしりや食いしばりの症状が強かったりするケースでは、マウスピース矯正ができない可能性が高いです。

4 自分の口に合ったマウスピース矯正を選ぼう!

インビザラインとアソアライナーの違いは、次の通りです。

 

【インビザライン】

 

・型取りが1度だけ

・通院回数が少ない

・装着感が抜群

・装着時間が20時間以上

・適応範囲が広い

・治療費が高額になることがある

・子どものマウスピースシステムがある

 

【アソアライナー】

 

・数回の型取りが必要

・通院回数が多い

・装着感が劣る

・装着時間が17時間以上

・適応範囲が限定される

・治療費が安く済む

・リテーナーの作製が必要ない

・矯正中に虫歯の治療ができる

 

どちらのマウスピースも、見た目が良く取り外しができるのが特徴です。

 

しかし、装着時間や適応できる範囲などに違いがあるので、自分の口に合ったマウスピースシステムを選ぶことが大切です。

 

まずは、担当医に相談して、マウスピース矯正ができるのかを確認しましょう。

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