歯科医院によって矯正治療の腕に差があることを、みなさんはご存知でしたか?
「家から近くて通いやすい」「昔から虫歯治療でお世話になっている先生だから安心」という理由だけで歯科医院選びを終わらせようとしているなら、ぜひ今回の記事を読んでみてください。
矯正治療で後悔しないための歯科医院選びのポイントや、よい歯科医院・わるい歯科医院の見分け方を詳しく解説しています。
目次
(1)矯正治療の腕はどこも同じではない?
「一般の外科手術ならまだしも、矯正治療は器具を装着するだけだし、どの歯科医院を選んでも同じでは?」
このように考える方はけっして少なくありませんが、しかしそうではないのです。
嚙み合わせは100人いれば100人の個性や違いがあるため、歯科医師は一人ひとりに合った最適な矯正バランスを考えなくてはなりません。
たとえば矯正治療では、美しい歯並びを実現するために、しばしば歯を抜かなくてはならないことがあります。
ところが歯科医師によって「この矯正治療では歯を抜く必要がない」「歯を抜かなくては矯正ができない」と判断が分かれることも珍しくはありません。
歯を抜かなくていいのなら、それに越したことはないですよね。しかし、もしあなたが「家から近くて通いやすいから」という理由で選んだ歯科医院が、本来は抜かなくてもよかったはずの歯を抜くと言い出したらどうしますか?
おそらくあなたは、「他の歯科医院でも同じ判断をするだろう」と思い込み、その医師の言葉を信じてしまうかもしれません。
そんなことにならないためにも、「矯正治療の腕前は歯科医院によって違う」ということをよく理解しておきましょう。
(2)まずはセカンドオピニオンを活用して納得がいくまで説明を聞こう
矯正治療でもっとも大切なことは、セカンドオピニオンです。
すでにご存じかとは思いますが、セカンドオピニオンとは、複数の医師に意見を伺うことをいいます。
矯正治療の成果は医師の技術や経験に大きく左右されますから、よりよい歯科医院選びを行うためにも、必ずセカンドオピニオンを活用してください。
「矯正のために抜歯が必要だと言われたが、本当だろうか?」と不安に思ったときはもちろん、逆もまた然りで、「抜歯をしなくてもキレイに矯正できると断言された」という場合も、念のため他の意思に意見を聞いてみるとよいでしょう。
というのも、もちろん抜歯をしないに越したことはありませんが、抜歯をしなかったために、結果的に矯正がうまくいかなければ意味がないからです。
その他にも「矯正治療の費用相場がわからない」「提示された料金は妥当なのか」という疑問を抱いた場合にセカンドオピニオンを活用してください。
きっと他の医師が、第三者の視点で冷静な意見を言ってくれることでしょう。
(3)歯科医院の選び方
以下では、よい歯科医院とわるい歯科医院の見分け方について解説します。
(3-1)よい歯科医院の特徴
①メリットとデメリットを公平に教えてくれる
患者のことを第一に考える歯科医院は、治療中のことだけではなく、治療が終わったあとも健康でいられるように長期的な視野で考えてくれます。
そのため、よい歯科医院は、必ずメリットとデメリットを公平に説明し、その上で患者自身が納得してみずからの意思で治療を選択するように計らってくれます。
②セカンドオピニオンを推奨する
矯正治療に関する説明と提案が一通り終わったあと、セカンドオピニオンで他の意思から意見を聞くことを推奨する歯科医院は、矯正治療の腕前に確かな自信があると思われます。
(3-2)わるい歯科医院の特徴
①全体矯正を勧めてくる
矯正治療は例外を除いてほとんどの場合「自由診療」ですから、矯正箇所が多ければ多いほど費用が高くなり、歯科医院の収益が増えることになります。
したがって一般的には、「部分矯正」よりも「全体矯正」のほうが歯科医院にとって利益になる治療なのです。
患者の歯の健康よりも儲けを優先に考えている歯科医院は、本来なら部分矯正で済むはずなのに、全体矯正を行うように誘導してくるかもしれません。
仮にその歯科医師が良心的な判断で全体矯正を提案した場合であっても、基本的には「全体矯正を勧められたら他の歯科医院でセカンドオピニオンを伺う」というアクションを起こすようにしてください。
そうすれば、不要な費用をかけることなく、かつ納得して矯正に臨むことができるはずです。
②矯正治療を受けないことのデメリットを強調してくる
利益優先の歯科医院は、心情として、矯正治療の相談にやって来た患者を逃したくないと考えます。
そのため、患者は相談のつもりで話しているのに、相手の医師はあたかも当然かのように具体的な治療のスケジュールや費用の話を強引に展開してきます。
「今日は話を聞きにきただけだから……」とやんわり断りを入れると、次にその医師は、矯正治療を行わないことでさまざまなデメリットがあると言い出し、あなたを不安にさせようとしてくるかもしれません。
そういった振る舞いをする歯科医院は、断じて選んではなりません。「いつもお世話になっている先生にも相談してみます」と言って、話を切りましょう。
(4)まとめ
よい歯科医院の特徴
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・メリットとデメリットを公平に教えてくれる
・セカンドオピニオンを推奨する
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わるい歯科医院の特徴
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・全体矯正を勧めてくる
・矯正治療を受けないことのデメリットを強調してくる
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歯科医院選びのコツ
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セカンドオピニオンで他の医師に意見を聞く
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矯正治療の成果は、歯科医院の技術と経験によって大きく左右されます。
それに、歯科医院の経営スタイルや矯正治療に対する考え方はさまざまです。
患者に寄り添って十年、二十年先の歯の健康のことを考えてくれる歯科医院もあれば、利益優先で高額な矯正治療を勧めてくるところもあります。
あなたの家の近くにある“通いやすい”歯科医院は、果たして良心的な歯科医院でしょうか?
これから矯正治療を検討しようとしている方は、矯正治療の相談後、必ず他の歯科医院で「セカンドオピニオン」を聞くようにしましょう。
歯科医師はこれから何百・何千もの多くの矯正治療を行うことになりますが、あなたにとって矯正治療は、一生に一度しかありません。
後悔しないためにも、歯科医院選びはくれぐれも慎重に行ってくださいね。