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子供の歯並びと学力に関係性はある?/矯正治療によるメリットとは

「子供の歯並びを矯正したら学力が伸びた!」

 

実際に、ネット上にも矯正治療を行うと学力が伸びるという記事を見かけます。では、本当に矯正治療と学力には関係性があるのでしょうか。もし本当であれば、親としては自分の子供の歯並びが気になる方もいらっしゃるでしょう。

 

そこで今回の記事では「子供の歯並びは学力に影響するのか」という情報について深掘りしてご紹介します。自分の子供の歯並びや学力について、気になっている親御さんや学生の方は、ぜひ当記事を読んでみてください。

1. 子供の歯並びと学力との関係性は?

「子供の歯並びが学力に影響する」という情報が事実なら、子供を持つ親として気になる方もいるでしょう。そしてネット上でも「歯並びを改善したら学力が向上した」という情報を実際に見ることがあります。親としての体験談に加え、歯科医院が出している情報として目にすることもあります。ただ実際に、歯並びの改善が直接的に成績アップにつながる、という情報としては出していません。

 

これはどういうことなのでしょうか。

 

実際に、歯並びの見た目としての問題ではなく、健康面の視点から判断した「噛み合わせが重要」という意見は多くの研究によって知られています。ですから健康面から派生した条件が、結果として学力の向上に繋がっている可能性があるのです。

2. 歯並びが悪い=学力が低いではない

まず、歯並びが悪いからといって、学力が低いという理由にはなりません。歯並びが悪い子供すべての学力が低いわけではないし、良いからといって全員の学力が高いわけではないです。ただ、歯科矯正を受ける子供は歯並びの改善だけでなく、ひとつの理由として噛み合わせの改善があります。

 

見た目の改善は精神的な安定や菌の感染リスクを下げるなどのメリットがあります。そして噛み合わせについては、食べ物の咀嚼(そしゃく)以外に、正しく口を閉じることができるというメリットがあります。

 

学力の向上には、勉強に対する集中力が欠かせません。そこで矯正治療によって噛み合わせが改善することで、結果的に集中力が向上するのではないかという意見が多く存在します。

 

では噛み合わせが悪いと、子供にとってどんな問題があるのでしょうか。

 

・口が閉じられないため口呼吸になる

・顎の歪みによって頭痛を引き起こす

・猫背など姿勢が悪くなり身体が歪む

 

上記のような症状が、子供の学力とどんな関係があるのでしょうか。それは「集中力に関係しているのではないか」という多くの調査結果が報告されています。

2-1. 口が閉じられないため口呼吸になる

まず子供の噛み合わせの症状によっては、正しく口を閉じずに口呼吸になるため、口内が乾燥しやすくなってしまいます。当然ですが、口内が乾燥すれば唾液が口内に行き渡らないため、虫歯や歯周病に感染しやすくなります。

 

矯正治療で噛み合わせが改善されると、本来の鼻呼吸ができるようになります。その結果、集中力の向上が勉強の際にも影響すると考えられ、学力の向上に繋がっているのではないかと捉えられているのです。

2-2. 顎(あご)の歪みによって頭痛を引き起こす

食べ物などを噛む際は、顎を動かすために側頭筋という筋肉が使われており、頭の横から顎の関節に繋がっています。そこで噛み合わせが悪い場合、食べ物を噛むたびに側頭筋に負担がかかり、頭痛を引き起こすことがあるのです。症状が悪化してしまうと、顎関節症(がくかんせつしょう)を引き起こす原因にもなることがあります。

 

また、噛み合わせが悪いと左右のバランスが崩れてしまい、姿勢が悪くなったり痛みとして肩こりになったりもします。やはり、身体が健全な状態を保てなければ集中力が落ち、子供の学力に影響する可能性があると考えられているのです。

2-3. 猫背など姿勢が悪くなり身体が歪む(ゆがむ)

噛み合わせが悪い状態のまま放置すると、顔の左右のバランスが崩れてきます。本来は左右ともに同じ力で噛むべきなのですが、歪みのせいで片方で噛む癖がついてしまうためです。

 

その顎のズレが、肩や背骨のズレにつながってしまうこともあり、結果として猫背などの悪い症状を引き起こします。

3. 子供の歯並びを治療するならタイミングが大切

「子供に歯科矯正を受けさせたい」

「我が子の噛み合わせは問題ないのだろうか」

 

親として子供に矯正治療を受けさせたいと思う場合は、治療を始めるタイミングが大切になります。特に受験など大きなイベントを想定すると、矯正治療そのものが子供の身体や精神に影響する可能性があるからです。

3-1. 定期的な通院と勉強のバランス

子供の歯並びや顎の状態によって左右されますが、矯正治療は2~3年を要する場合も珍しくありません。例えば小学校5年生や中学2年生などは、治療期間中に受験シーズンを迎える可能性があります。

 

ワイヤー矯正であれば装置の調整で月に1~2回の通院、回数が少ないマウスピース矯正であっても通院は必要です。子供が勉強に集中したい時期や、塾のスケジュールとのバランスを含め、様々な面で負担になってしまうかもしれません。

 

ですから可能な限り、受験など大きなイベントには影響しないタイミングを想定した治療期間が望ましいのです。子供の歯並びが気になる方は、あらかじめ歯科医院で相談してみるのも良いのではないでしょうか。歯科医師の診断の結果、矯正治療が必要だと判断になった場合、改めて治療の時期を決めることも可能です。

3-2. 痛みや違和感による集中力の低下

矯正治療は耐えられないような痛みではありませんが、治療開始の直後には痛みを感じる場合があります。また、痛みほどではなくても違和感を持つことは普通で珍しくありません。

 

普段ならどうにか我慢できても、受験や大きなイベントの時期に、矯正治療の痛みが子供にとって負担になるかもしれないのです。健康面や学力向上のために矯正治療を行なっているのに、かえって集中力を低下させてしまう可能性があります。

 

やはり矯正治療の期間は、大きなイベントのタイミングと重ならないような開始時期が望ましいです。

4. 子供の歯並びと学力に関係性はある?「まとめ」

いかがでしたでしょうか。

 

子供の歯並びと学力向上において、直接的に作用するような関係性は断言されていません。

ただし、歯並びの状態によって噛み合わせが悪い場合、体の歪みや痛みなどの健康面への影響は認められています。

 

実際に噛み合わせの悪い子供は、日頃から口を閉じずに口呼吸になってしまうことがあります。そして口呼吸の子供を調査した結果、集中力・持続力・遂行能力の低下が挙げられています。ですから、正しい噛み合わせと鼻呼吸によって集中力が保てるのであれば、結果的に学力に繋がるのではないかということなのです。

 

子供の噛み合わせが気になる方は、一度かかりつけの歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。

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